櫻坂日向坂の上り方

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あなたの存在そのものが、欅の幹であるー菅井友香、櫻坂46卒業発表 2022年8月22日付

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予感。

人間から、予感という機能が消えてなくなればいいと、思った。

 

出会いがあれば、別れがある。

それは必定であって。

でも感情というものを手に入れた人間は、理屈抜きにそんな必定に抗いたい気持ちが生まれることもあって。

正しいとか、間違っているとか、そんなことは関係ない。

ただひたすら、子どものようにその運命を呪い、自分の感情のままに叫びたくなることもある。

大人になるというのは実に面倒で、理性と理性の狭間で、自分にも他人にも品行方正に生きることを強いる。

大切な人との別れが迫っても、嫌だ嫌だ離れたくないと、泣き喚きたくなる気持ちをグッと抑えることを要求されて。

 

なぜ人は大人になんかならないといけないのだろう。

生物の運命というものにすら、本当にそれが正しいことなのかと疑問を投げたくなる瞬間はあるもので。

 

そんな必定な時間が訪れる。

予感が走る。

別れのときは、そう遠くない。

ならば、自分は何をしなければいけない?

自分にできることとは一体何なのか?

確信はあれど、確証がない時間の中で、もがき続ける自分の姿。

 

 

 

 

 

私がブログを書くときのモットーとして、他の方のブログを見ない、ということを徹底している。

何故か。

流されるからだ。

私は芯をしっかり持とう、と心がけてはいるものの、それは裏を返せばそうしないとフラついてしまうことが自分でわかっているのだ。

特に櫻坂46や日向坂46のこととなると、様々な意見に頷けるところがあり、自分の考えがブレてしまう。

だから見ないのだ。

 

少なくとも、ブログを書き上げるまでは。

 

 

推しメン菅井友香と、卒業。

こんなにイコールが結びつかない二つの事象も、あまりない。

予感や予兆はあったにせよ、いざとなると本当に結びつかない。

 

 

私のことは、もしかすると佐藤詩織さん推しとしてご認識の方々もいらっしゃると思うし、それはもちろん間違いないのだけれど、敢えて言ってなかっただけで、私の中には菅井友香推しもずっとあった。

ただ彼女を推す、というのは、他の人を推しメンにするとか、そういうのとは微妙に意味が違う、というのか。

 

この人を応援しないわけにはいかない、という静かで強い感情。

 

 

 

 

 

鳥居坂46募集のオーディションから、結成されたときは欅坂46となり、最強のデビュー曲を引っ提げて、あれよあれよという間にスターダムへのエレベーターに乗って進む感じ。

本人たちがどう思っていたかは、私がそこにいない限りわかるわけはないのだが、大きく違わないと感じている。

 

2017年1月21日。

「二人セゾン」ミニライブの日。

 

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欅坂46にキャプテンが生まれた日であった。

 

いつも自分なんかが、とか、自分でいいのかな、という言い方をしていた彼女ではあるが、振り返って考えてみたとき、このとき菅井友香をキャプテンに選んだことは大英断であったと自信を持って言える。

結果として、これほどまでに人に愛され、人に信奉され、メンバーもファンもその背中についていきたいと思わされるキャプテンとなった。キャプテンというとどうしても、パワープレイで人をぐいぐい引っ張る、というイメージが持たれがちではあるけれど、個性的なメンバーの調整にあたる、というキャプテンだって非常に重要だ。引っ張るばかりが能じゃない。

彼女はそのタイプの、お手本のような存在となった。

 

 

当然、欅坂46を推す身ではあるが、その欅坂が順風満帆なグループでなかったことは、誰の目から見ても間違いない。

彼女たちが何か罪なことをしてしまったわけでもないのに、グループの状況がお世辞にもいいとは言えない方向に向かっていたのも、また間違いない。

生々しい話ではあるけれど、キャプテンとして、運営と、メンバーと、そしてファンとの間に挟まれる形となったのが彼女であった。今だから思うこととして、本当に彼女以外の人だったら精神的にもたなかったかもしれない。意識するしないに関わらず、おそらく彼女の精神性に柔軟な部分があって、しなやかな強さというものを持ち合わせていたからこそ乗り越えられた気がするし、彼女が乗り越えたから、グループも乗り越えられた、そんなふうに言える気もする。

 

 

 

欅坂46から推してきた人はもちろん、櫻坂46になってから推し始めた人も含めて、彼女のことを嫌いだという人にお目にかかったことがない。彼女のことを悪く言うというのは、その理由がどう考えても無理やりというか。しっかりグループを見つめてきた人が嫌いになる要素が一体どこにあるというのか、と思えるくらい、他推しの皆様にもとても人気が高い。

そのことがやはり誇らしい。推しとして。

もちろん、彼女自身が苦労したことも、その苦労を全く表に出そうともしない、あれだけ穏やかな面を前面に見せながら、実は溢れるほどの熱さを秘める、そういう部分が慕われる要素であることも確かだ。

 

 

 

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欅坂が、櫻坂に変わる、あのタイミング。

 

櫻坂46一期生は、おそらく全員一つの節目を感じていたと想像する。当然、自分の身の振り方も考えたはずだ。卒業する道を選ぶのも、続ける道を選ぶのも、彼女たちに与えられた権利だった。

そして彼女は、続けることを選んだ。

 

このときのことを著書で振り返っている。

 

実は改名が決まったあとに、自分の中での個人ルールみたいなものを作ってみたんです。まず「人生の最後」を先に考えて、大げさに聞こえるかもしれませんが、自分の人生が終わる時に、周りの人たちにどういうふうに言ってもらいたいか、どう思われたいかを考えて、それをアイドル人生にも置き換えてみたんです。いつか自分が卒業する時に、周りに何かを、どういうふうに思ってもらえるかを大事にしていきたいなと思って。その時に私が決めたのは、「誠実に生きて、自らの行動によって他者の人生にいい影響を与えられる人になりたい、それを1番の軸にしていきたい」ということです。

 

正直なことを話すと、最初に欅坂46が改名すると決まった時は、「新グループに自分はいらないんじゃないか?」と考えてしまいました。新しく生まれ変わるのに、むしろ私の存在が邪魔になるんじゃないかなって。ずっと欅坂46にすべてを懸けたいと思っていたし、ライブでも「ここで死んでもいい!」と心から思えたのが欅坂46のライブでしたし。それがなくなる寂しさもあったから、ここでアイドル人生に区切りをつけたほうが美しいのかなと考えたんです。

でも、それをいざ現実として受け止めようとした時に、「じゃあ、欅坂46というグループがなくなった自分には何が残るんだろう?」って。今までの活動はすべて決して私の力ではなくて、欅坂46があってのものばかりですし、まだまだ実力が追いつけていない部分もたくさんあったりする、しかも、ファンのみなさんをいろいろとお待たせしてしまうことも多かったなかで、私がここで1人去るのは違うなと感じたんです。それに、本当の自分の気持ちは、みなさんともっとたくさん一緒に笑いたいんだと思っていたことにも気付きました。

                       【菅井友香著『あの日、こんなことを考えていた』(日経BP)より】

                       ※色は筆者

 

 

 

私たちファンというのは、どうしてもメンバーの気持ちを慮ってしまうところがある。正解などわかるはずもない場面が多いのに、今はこう思ってるんじゃないか、こんな気持ちなんじゃないか、大丈夫か、などと思ったりする。

欅坂結成当初からずっとその存在を見つめてきた一期生。この時期あまり私は触れた覚えはないのだけれど、最も気になっていたのは、改名グループが始動する頃、一体何人の一期生が残るのだろうか、ということだった。

それに彼女が書いているとおり、欅坂のライブは全身全霊感が凄まじかった。そのライブのクオリティをツアーで続けていって、体がもつのかと心配になるほどだった。その屋台骨がなくなってしまう彼女たちは、目標を見失ってしまうのではないかと。

 

でも、彼女たちはそんなにやわではなかった。

 

もちろん葛藤もしただろうし、散々悩んだはず。でもそれぞれの道をしっかりと見つけて進んでいくことを決めてくれた。

 

その中での、櫻坂残留を選んだ彼女の決断が、櫻坂46の今の姿を生み出してくれたのだと本当にそう思っている。

 

 

 

 

菅井友香という人を、一人の人間として見たとき。

当然ではあるが、ここから長い人生が待つ。

その中における7年間ではあったけれど、おそらく一生ついてまわるほどの人生におけるインパクトを手に入れた。

見ているこちら側の精神が参りそうになるくらいの、あの期間。その渦のど真ん中にいて、それを乗り切った。

こんなことが常人にできるはずはないのだ。

佐藤詩織さんが欅坂46の活動休止とともに卒業し、これから櫻坂46を頑張ろうという彼女たちを推さない理由がなかった私にとって、菅井友香を推しメンにする、というのは、自分の中で極めて自然な流れでもあったのだ。

 

 

 

頼りない、などと誰が思うものか。

あなたでなければ、

あなたがキャプテンでなければ、

このグループはここまでの強くしなやかな集団になっていたかどうか。

 

そう、特に最近の櫻坂46には、強さとしなやかさを感じる。

 

そしてそれはまさに、菅井友香さん、あなたそのものなのだ。

 

 

何より最も誇らしいのは、そのことだ。

 

 

 

 

 

ツアーファイナルを2日間とも申し込んだ、意味。

仮に今回がその舞台でなかったとしても、「そのとき」はおそらくそう遠くはない。

だから、観られるのなら観ておかないと。

 

結果、その確信は間違いなかった。

 

どちらかというと、感謝だ。

 

推しメンの、というよりも、メンバーの卒業の場所に立ち会えること。

実は、初めての経験なのだ。

 

 

 

菅井友香推しとして

そして、欅坂46ならびに櫻坂46箱推しとして

最大級のありがとうを。

 

誰よりも大変な想いを抱えていたはずなのに、自分よりもメンバーのために奔走してくれたこと、忘れない。

いつもどんなときも、自分よりもグループのことを考えて行動していたこと、忘れない。

改名を発表をしたときの、言葉で表現しようのない表情を見せてくれたこと、本当に忘れない。

 

 

私は、あなたを推せたことを、心より誇りに思っています。

 

 

 

最後まで、この想いを強く持ちながら

 

 

 

 

あの場所へ。

 

 

 

 

 

 

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