予定調和なのか、それとも…ー日向坂46、新メンバーオーディション開始 2022年3月8日付
2022年3月6日。受験生に最後の授業をして夕方には帰り、夜にはしばらくぶりでツイキャスを行なった。
キャスはその場だけの話もあるので、内容について多く語る気はないけれど、実はその中で話していたことの一つに「日向坂46の東京ドーム公演で何が起きるか」というのがあった。
小坂菜緒の復帰をドームで発表しなかった。これは個人的には歓迎したい。ドームでそれをやってしまうと、全員で約束の卵達成!ではあるものの、なお復帰のインパクトが大きすぎるし、何より彼女自身へのプレッシャーが甚だしい。
ただ、それだけの超インパクトな情報をドームより前に発表したことで、俄然ドームでは何が起きるか、に注目する向きが多くなるのは当然だ。
その中の一つとして、私がツイキャスで触れたのが「日向坂46、4期生募集」という話だった。
なんとなくの流れとして、坂道合同オーディションとして一緒にオーデを行なった乃木坂46は5期生を加入させたタイミングでもあり、こちらもその流れはあるかという予想である。
ただ私でなくても多くの人が思うであろうことは、「日向坂より櫻坂の方が先ではないか」という予想を裏切ってきたことが意外だった、ということだろうか。
櫻坂は卒業生や卒業予定のメンバーが相次いでいる。日向坂は今のところ、小坂菜緒も復帰してフルメンバーが揃った。この状況で考えたときに、日向坂が先にオーデを行うというのは違和感がある、ということなのだろう。
ただ、「約束の卵」におひさまをいよいよ連れていくことになるこの時期は、どうしても〝日向坂46第1章完結〟という区切りの空気は出てしまう。でも逆に言えば、新しい第一歩を踏み出すのであれば、これ以上のタイミングはないのである。
ただそこまでは私でも予想できたものの、まさかドームより前に募集をかけてくるとは思いもしなかった。
ということは、ますますドームで一体何が発表されるのか、わからなくなってくるからだ。
なにせ日向坂46、前身のひらがなけやき時代から、彼女たちはサプライズ発表にその方向性を決定づけられてきた運命がある。
そして、LIVEでの発表ではなかったものの、もちろんこれはその代表格。
サプライズというものは、とにかく慣れない。
もちろん慣れてしまえばサプライズでは無くなってしまうのだけれど…
その発表が持つ重要性があればあるほど、発表する側もそれなりの舞台を用意したくなるのは当然のこと。
でもそれで言うなら、小坂菜緒の復帰も、新メンバーオーデも、グループの今後にとっては相当な重要性を持つ情報だったはずで、それがドーム前に発表されたとなると、何かこう、身構えてしまうわけである。
しかし、そのことは今回のブログの趣旨と少しずれるので、別機会に譲るとして…
オーディションである。
前述のとおり、ちょうど乃木坂46でオーディションが完了し、5期生が発表され、なおかつ29thシングルでその5期生がセンターとなる、という「波」が起きて。
楽曲の振り付けその他に加え、そのセンターである中西アルノの問題があって乃木坂界隈が荒れ狂い、ついには加入間もない彼女が活動自粛に追い込まれる、という出来事を傍目にしていたおひさま。
そこへ降って沸いたような、今回の新メンバーオーデ。
今回TLでやはり多かったのは、「新メンバーは歓迎するけど、全員選抜は維持してほしい」という声。
これは当然予想されたことである。
そしてこれは、とりもなおさずメンバー自身の願望でもあるからだ。
これは運営がどう考えているかによる話なのだが、櫻坂の場合は前身の欅坂46がそれこそ21人の絆といわれた程の繋がりがガッチリあって全員選抜が8thまで継続された。もちろん、その中でいろんな紆余曲折があったことは伝わってきている。
9th云々で「何か」が立ち行かなくなってしまっての改名、と運営が捉えていたのだろう。少なくとも私は決して失敗だとは思っていないが、失敗だと捉える向きが内部にあって、だからこそ欅坂時代と手法を変えてきたのではないかと私は考えている。それが櫻エイトであり、表題の選抜制であろう。
風吹かの頃にも漢字ひらがなの合同選抜で波が起きたという話も聞いたことがあるけれど、この話も今回の内容と趣旨がずれるので別機会に…
運営は実際9thから選抜制度をとる、とあのときカメラ前ではっきり言っていた。運営が選抜を口にするようになると、「何か」が起きるのが欅坂46だった。
日向坂の場合は、欅坂の場合とは違った意味合いでの結束力という感じはするが、欅坂とのおそらく大きな違いは、現状の日向坂の何かを変えたい、と考える向きが内部にあるのか、と思わされることだ。今の全員選抜を変えて、選抜制度にするならば、そのメリットがどこにあるか知りたいのは、別にキャプテンでなくとも同じこと。
何名が4期生として加入するかによっても話が変わってくるとは思うけど、合格者多数となったら選抜は避けられないかと…というより、話が逆で、そもそも選抜制をとる準備としての新メンバーオーデだった、ということになるのではないかと思っている。ただそうなると、欅坂時代の選抜制導入と同じような「何か」が起きる可能性は考えておく必要がある。そしてそれは今の日向坂46にとって本当に必要なことなのだろうか。
話は戻るけど、中西アルノ騒動を見ていたおひさまは、どんな想いだったのだろう。
対岸の火事、などと思っていた人もいたのではないだろうか。
アルノが可哀想、と思っていた人も、いざ自分が推すグループで同じことが起きたらどういう言動行動になるのか、想像したことがあるだろうか。
掌返し、などと揶揄するつもりはない。
それが起きるとすれば、それこそ中西アルノが述べていたとおり、グループへの愛が深き故、とも言えるからだ。
だがそれが正しいかどうかはまた別の話。
何故なら、本当にグループやメンバーのことを想ってのことなのか、それともただおひさま自身が見たいものが見られなくなるという利己的な考え方からくるものなのか、分けて考えないといけないからである。
日向坂4期生が入り、その次のシングルでいきなりセンターに抜擢される、というようなことがあったら…
人は、基本的に保守だ。
現状をなるべくなら変えたくない、そんな思いがどうしても根底にある。
変化に身を投じる、というのは、エネルギーが必要だからだ。
そして、年齢を重ねていけばいくほど、その傾向が強くなる。
たとえ現状に満足していなかったとしても、何かを変化させることへの恐怖がつきまとい、それなら現状維持を、と望む。
まして、現状に満足しているなら、なおさらだ。
でも、何かを打破するとしたら、自ら動くこと以外にない。
自ら変化をつけるしかないんだ。
日向坂46というグループが、ひらがな時代からのルーツとして、とにかく変化の中で生きてきたことは、おひさまなら知っていること。
明日の自分の姿さえ見えず、とにかく必死で毎日を過ごしてきた彼女たち一期生に、グループの形などまだ見えるはずがなかった。
入ってきた二期生は、その誰もが、グループを形作るのに必要な人材であった。彼女たちが入ってきて、グループの目指すべき形、方向性がはっきりした。
さらにグループを発展させるために、加入してきた三期生。先輩に深く愛され、そしておひさまにも愛されての日々は周知の事実。
そして。
約束の卵がついに大団円を迎える、ひな誕祭東京ドーム。
そしてそれは、高瀬愛奈が言うまでもなく、ゴールなどではない。「次」へのスタートの場所である。
新しい風を吹かせることで、日向坂46が次に作り上げるのはどんな形だろう。