前を向くことの大切さを今こそー東日本大震災から9年
おはようございます。#3月11日 の朝です。
— 川 島 雅 隆 ◢͟│⁴⁶ (@hiroty0526) 2020年3月11日
今年は感染症という国難の中で迎えました。ただ前に進むことの尊さを学んだ私たちは、必ず克服できると信じています。
亡くなられた15,899名の方々のご冥福をお祈りし、行方不明2,529名の方々にも想いを馳せて今日を過ごしたいと思います。#東日本大震災9年 pic.twitter.com/xwrrzPkpSt
3月11日を迎えました。
東日本大震災から、9年目。
正直言えば、まだそれだけの時間しか経っていないのか、と個人的には思います。
揺れもさることながら、そのあとに続く津波被害。
その光景は私の記憶を離れることがありません。
もちろん私自身は関西の人間なので、その場で経験したわけではありません。
ただその様子は、海溝型地震と直下型地震という違いはあるものの阪神淡路大震災の経験が蘇ってきて、さらに阪神淡路のときとはまた違う困難さを伴う復興への道が想像できました。
日本人は、その位置的に地震をはじめ台風、火山噴火などの災害が多くある場所にいます。
ただ、だからこそその中で培われた気質も多分にあると思っています。
では、この続く災害の中でどういうメンタリティーが醸成されたのでしょうか。
阪神淡路でもそうでした。
東日本大震災でもそうでした。
たくさんの皆様がボランティアに参加され、そして一人でも多くの方に寄り添い、苦しみや喜びは分かち合って共に前を向こうと懸命に動いていらっしゃったこと、私は忘れません。
今年は新型コロナウイルスという、地震や津波といった自然災害とはまた違う難局の中でこの9年目を迎えました。
ところが、マスクやトイレットペーパーの買い占め、ドラッグストアで店員さんに詰め寄る姿…自分が罹りたくないという不安や恐怖が他人を慮る余裕を失わせているこの状態。
津波が迫りくる、本当に切迫した場面で自分よりも他人のことを考えて避難を呼びかけ、津波にのまれて亡くなった南三陸町職員・遠藤未希さんの精神は生かされているのかと考えたりします。
このブログをご覧の皆様は、欅坂日向坂に特化したブログとご存知でお越しになっていると思いますが、そんな彼女たちに対しても心ない言葉を投げかける例は少なくありません。
この9年間で本当に増えたと感じさせるのは、マスメディアの意図的な印象操作であり、そんな情報を吟味もせずに流してしまうメディアリテラシーのなさであったり、自分が正しいならば他人をどこまでも貶めて構わないという歪んだ正義感であったり、しかもそれを自分の素性を明かさずに行うという卑怯さであったり、さらにそれをしながら何食わぬ顔で日常生活を送っている不気味さであったり。
結局、日々の生活に余裕がなくなっている現れではないかと思います。
その原因は必ず何処かにあるはずですが、もしかしたら一つや二つではないかもしれない。
しかしだからといって、自分が特定されないと思い込んだ状態で、誰もが見ることのできる場所に有名人の誹謗中傷を書き込む姿など、1ミリも正常な姿ではありません。
私も、間違っていることは多分にあると思っています。単なる思い込みや、間違った認識を表明していることもあるかもしれません。
直すべきところはしっかり直して、それでいて前を向くことだけは決して忘れずに参りたいと思います。
昨年夏、私は今まで生きてきた中で初めて東北を訪れました。
欅坂46全ツ仙台公演。
日程的にタイミングが良かった、というのもありましたが、最も私に決心させたのは、その場所が仙台だったということです。
前日が台風で、仙台に飛行機が飛ぶかギリギリの状態で、それでも飛んでくれて仙台空港に着陸したとき、本当に涙が出そうになりました。
ようやく、来ることができた。
もちろん、私が見た仙台は、当時の面影がほとんどありませんでした。
でも私は、未だ避難生活をされている方々が多くいるのを知っています。
そんな仙台でいろいろなことを考えることができたことは、私の財産になりました。
私は今でも、定期的に当時の津波の映像を見るようにしています。
子どもと接する仕事をする上で、津波を見たこともない子どもたちに自分の知る限りを伝えていくために。
もちろん私が津波を体験したわけではないので、その核心部分には触れられないかもしれませんが、語り伝えていくというのはその当時を生きた人間としての責務だと感じています。
人それぞれ、前の向き方があると思います。
ですが、他人の痛みや傷を慮れないならば、そんな後ろ向きな話はないと思います。
あの日。
自分に今日も明日もあると思っていらっしゃった方々から未来が突如奪われました。
そこから先を生きている私たちは、そんな方々が行きたかった未来を生きているのでしょうか。
この9年間、この日をいろんな想いで迎えました。
今年も今年で、やはり考えることは様々あります。
心が、前を向くために。
自分でできることはなんでしょうか。
こんなとき、だからこそ。
3月11日。
午後2時46分。