櫻坂と日向坂をどう上る2021ー勝負の年に忘れてはいけないこと(中) 2021年1月2日付
日向坂46にとっても、大変な一年だったことは間違いなくて。
なんといっても、一年前から既に準備に入っていたであろう「ひなくり2020」。ギリギリまで調整したと思いますが、結局ドームでの開催を見送らざるを得なくなった、というのは、彼女たちは表に出しはしませんが相当ダメージがあったと思います。
そもそも、4th「ソンナコトナイヨ」が世に出されたタイミングからコロナ禍が始まったように思うので、結局あの曲がそう多く披露されることもありませんでした。
なんとかアルバム「ひなたざか」を発売にこぎつけ、「アザトカワイイ」で席巻したことが今年のトピックではありましたが…。
加えてそこに松田好花、宮田愛萌の活動休止があり、本人たちのみならず、メンバーにも動揺があったのは間違いないでしょう…。
既に違う道を歩んでいる二つのグループではありますが、コロナ禍というベースの上に、それぞれの大変さを抱えながら進んでいた一年でもありました。
確かにバラエティ的には今更言うこともないし、さらに突き上げていってほしいし、たぶんそうなるでしょう。
2020年はどのアーティストさんも配信ライブになりましたが、意外と回数をこなした方だと思いますし、ライブ勘は衰えていないと個人的には思っています。もちろん、観客の声がダイレクトに返ってこないというストレスはあるでしょうけど、それはどのアーティストさんも同じです。
順風満帆に見えますが、心配な要素がないわけではありません。
アルバムを挟んだとはいえ、シングルが最後に発売されたのは2020年2月19日。間もなく丸一年を迎えようとしています。
その期間の握手券は、オンラインミート&グリートによる振替で消化、ということではありました。
多くのおひさまが消化したのかどうなのか、そもそも握手券を売った母数が我々には分からないので、どのくらいのパーセンテージが消化されたのかは私たちが知りようもないんですが、5thが出される状況にまで事が進んでいるのかどうかは知りたいところではあります。
一方で、私もまだソンコトの握手券は一部持ったままです。このまま5thが出たとしてもミーグリが継続されるのはほぼ間違いありませんが、そこで使うかどうかもまだ決めておりません。
昨年もこのブログでミーグリについては書きました。自分が経験しないと触れられないのも当然の話なので。
この後櫻坂46のミーグリにも参加して、大体の流れというものも掴めましたし、実際の握手会との違いやそれぞれのメリットデメリットも見えてきました。
例えばTwitterの中の意見としては、握手券として買ったものであり、初めからミーグリ券として買ったものではないので、ミーグリにして消化するのは難しい、と仰っておられる方がいました。
実は相当共感できます。
ミーグリ初体験も、積極的に全部券を消化しようと思ってのものではなく、現状では代替手段がそれしかないこと、経験してもいないのに語ることができないという思いがあること、それが参加の理由でした。
何が言いたいかというと、この振替をもって、結果運営は5thをいつのタイミングで出してくるか、ということです。
現時点で5thのアナウンスがないので、最速でも1月発売は考えにくく、2月以降になるだろうと。そうなると、こちらも次期シングルまで一年というブランクが空くことになります。
ソンコトまでの握手券によるミーグリ振替は運営が打ち切ってしまったので、ということはもうそろそろ何かがあってもおかしくはないと思うんですが…
昨年の年初と違い、今年は最初からコロナ禍を見越しての年間計画になると思います。握手会はミーグリ、ライブは配信というのを軸にするのは、昨年から継続でしょう。まだ日向坂はミーグリが振替のみの実施なので、初めからミーグリ券として特典につけるのは次の5thが初めてになる。
これがどれくらい跳ねるかです。
個人的な思いを述べるとすると…まぁ川島にずっとお付き合いくださっている方にはなんとなく想像がつくかもしれませんが。
私が日向坂を推す理由。それは、同じ欅の木から生まれたグループである、という一点に尽きます。
そもそも私がアイドルグループをここまで推す、という経験は、未だかつてなかったことです。その昔はおニャン子クラブ、その後はモーニング娘。やAKB48など、もちろん嫌いではないので知ってはいましたが、「推す」というのが今まさに経験していることであるとすれば、本当に欅坂46が初めてなのです。
その欅坂に、ひらがなけやき、けやき坂46というグループがあった。
それが推す理由であり、それ以上でもそれ以下でもありません。
昨日の櫻坂の話にも繋がりますが、結局私が欅坂に惹かれた理由は、世間でなんと言われようとその真っ直ぐさ、曲を届けたいという想い、誰かに寄り添おうとする姿勢、そこに自分の人生でもかつてないほど心が揺さぶられたからに他なりません。
逆に言えば、従来のアイドルグループだったら押していなかったと断言できます。
たとえそれが、秋元康という人の世界であったとしても、そこから派生してたくさんの人の手が入り、たくさんのスタッフの皆さんが関わって、メンバーたちが生きる、そういう総合芸術だったはずです。
そんな総合芸術の中に、けやき坂46がいた。
それが唯一最大の理由なのです。
漢字欅に憧れて、おそらく漢字欅の一員になることを夢見てたはずの1期生がそこにいた。
私の中では初めから、漢字欅とひらがなけやきは一体であり、それは櫻坂と日向坂に分かれてそれぞれの道を歩む今となっても全くぶれておりません。
欅坂を応援することはひらがなを応援することであり
私の中では全く同じ意味なのです。
だからこそ、二つのグループのファンが争っている姿があまりにも情けなく、あまりにも見苦しく、何よりお互いに責任を押し付けあっている姿が本当に醜い。
あれをメンバーが見たらどう思うかという考えがないんでしょうか。
話を戻しますが。
日向坂46となった現状のグループコンセプトは、やはり彼女たちに合わせた、明るく、元気で、見る人にハッピーオーラを届けるという、とことんわかりやすいアイドルの王道なのかもしれません。それはそれで素晴らしいと思います。
ただ。
逆に言うとそこに落とし穴となる危うさがある、といいますか。
もちろんアイドルグループは坂道しか知らない私の戯言ですが、あのコンセプトで進んでいるグループは他にもたくさんいるはずで、彼女たちがそこに埋もれてしまう危険性を常に心配しています。
坂道グループ、というのが一つのブランドに成長したので今のところは安泰かもしれませんが、逆に言うとここからどういう成長戦略を描いているか正直見えにくい。
個人的な希望なので、もちろんナシならナシでも仕方ないんですが、私としては例えばときめき草やCageといった曲の世界に、欅の木の姿を感じるんです。日向坂が既存のアイドルグループの中に埋もれる姿だけは見たくない。その意味では、欅坂から生まれたグループであるという一点だけでも、他のグループと勝負できると思っています。
私の戯言などはただの一意見に過ぎません。
ただ彼女たちがこれからも成長を止めないで前に進んでほしいという、その感情のみです。
ひなくり2021。
今度こそ東京ドームで、しかも満員となった会場で。
約束の卵が迎えてくれるその場所で。
メンバーとともに泣きに行ける、そんな一年の締め括りとなることを今から心から願っております。
危機管理のプロとして名高い佐々淳行さんが仰っていた…うろ覚えで申し訳ないですが、こういう類のお言葉がありました。
「平時は有事のように動き、有事は平時のように冷静に」
日向坂46にとっては表向き、順風満帆に見えるかもしれません。もちろんそれは表向きであって、内実はいろんなことがあるでしょう。
わからないことに触れても仕方ありませんが、一つはっきり言えるのは、何かが起きてから対処療法をしても根本解決にはならない、ということです。ましてやコンセプトや方向性といったグループの根幹に関わることなら、なおさらのこと。
私なんぞに言われるまでもなく、彼女たちの傍におられる運営の皆様には、先刻ご承知だと思いますので、委ねます。
本当の意味で、この一年が彼女たちにとって充実した、もしくはその充実さが実感できる、そんな一年であってほしい。
そんな彼女たちをご一緒に見守っていただけると、嬉しいです。