櫻坂日向坂の上り方

ブログ移転しました…長い間本当にありがとうございました!

「執着」は何も生み出さないー欅坂46改名発表 2020年7月21日付

書いては消しての繰り返しをする中で、一つ気づいたこと。

これはもしかすると、ある程度冷静にならないと書いちゃいけないのかもしれない。

ともすれば私のブログは感情論が支配していて、正解か間違いかで言うと、正解でないことも多々あったように思える。

感情なんだから大目に見て、というのは、たとえブログであってもそんなに許されることなのかな、というところも実はあった。

 

7月16日、木曜日。

欅坂46無観客LIVE。

私は目にすることができなかったので、その内容をここに書くことはできない。

本当はそちらの方が前面に出てきて、スゴいLIVEだった!数ヶ月ブランクがあったところで関係ねぇ!これが欅坂だ!!という言葉が席巻してほしかった。

 

インパクトというやつは、そういう意味で時に自分たちの壁となって立ちはだかることさえある。

 

ブログというのは、書いた言葉が残るので、それには一長一短があって。

そのときの感情を残す、という意味では必要なことかもしれない。でも、その発表を聞いた瞬間にこのブログを書き出してたら、どんな言葉がここに並んだかわかったもんじゃない。

不特定多数の皆様が見ることができるよう設定している以上、自分の感情には正直に、なおかつ読む人への自分ができうる最大限の配慮というものも考えなくてはならない。

 

 

 

改名。

 

 

 

欅坂46の活動に幕。

 

 

 

 

私だけでなく、欅坂をずっと見てきた人、そしてもちろんメンバー、スタッフの皆様。

 

誰が決めたのか知らないけど、ファンを含めてそこに携わる人全員にとって衝撃以外の何物でもないし、聞いた瞬間にポジティブに捉えられる人なんて皆無に等しいはず。

 

その状況でブログを書く、となると、自分がどういうことを発信してしまうことになるのか。

 

キャプテンが言ってた通り「私たちは前を向いています」というのが全員本当だとしたら、ここでネガティブな感情に支配されたまま、例えば「そんなの認めたくない!」とか「欅坂の名前がなくなるならファンをやめる」とか、感情に従う言動としてはそういう人もいるのかもしれないけど、それをメンバーが聞いたら一体どう思うか。

 

自分の感情をぶつけるだけの行為は「大人」とは言えない。

そう言うと今度は

「それがダメだって言うなら、大人になんかならなくていい!」

という言葉が出てくる人がいる。

 

実はまさしく子どものときの川島そのものなんだけど笑

 

でも、そういうわけにはいかないんだ。

 

人は大人にならなくてはいけない。

 

欅坂46は大人への反抗心を表現しているとよく言われた。実際そういう歌詞もあったし、一方でその歌詞を書いているのは大人じゃないか、と皮肉のように言われたこともあった。

 

君は君らしく生きていく自由があるんだ

大人たちに支配されるな

初めから そうあきらめてしまったら

僕らは何のために生まれたのか

(『サイレントマジョリティー』作詞:秋元康

 

大人たちに支配される、とは、一体どういう状態なんだろう??

大人の指示を、その指示どおり、何も考えずにこなしていく、ロボットのような生き方を言うのだろうか?

もし仮にそうだとして。

欅坂のメンバーが改名を受け入れて、前に進んでいくという決断をしたことは、大人たちに支配されることなのだろうか?

それこそ、自分たちでこの曲を歌っておきながら、そのとおりのことをしてしまったら…話は違うけど、いつだったかゆっかーが代理センターを打診されたときに感じたことそのものじゃないのかと。

 

受け入れることそのものは、大人に支配されることではない。

 

そもそも「自分たちがいちばん大人に支配されているじゃないか」と皮肉のように言う人たちは、それなら彼女たちがどうするのが正解だったというのだろう。

それこそ、嫌だ嫌だと駄々をこねるように抵抗し続けることが正しいとでも言うのか。

 

そんなはずはないわね。

 

或いは自分たちがどうしたいかをしっかり上層部に伝えるべきだった?

それはしてるでしょおそらく。

でもそれをしたからと言って、上の方が意見を拾い上げるとは限らない。それは一般の組織でも同じことでしょ。

 

というより、そもそも大人の年齢のメンバーがこれだけ多くなってきているのに、大人に支配されるされないなどという議論そのものがナンセンスなのかもしれない。

つまり、彼女たちの多くは、「大人」としてこの決断を受け入れて、前を向く。

年齢の問題ではない。

これを受け入れることができるのが「大人」であり、あるべき姿なんだろう。

 

欅坂が消えるわけではない。

 

前向きなお別れ、それは、発展的解消とも言う。

 

聞いた瞬間思ったことは、理由が知りたいということだった。今もその想いがないわけではない。

ただ、冷静になると、少し考えることも変わる。

たとえ誰かに理由を教えてもらったとして、それが私たちの納得するものなのかどうか?

納得しなければ、自分はどうするんだ?

嫌だ嫌だと言い続けるのか?

 

 

そのことが、何を生み出す?

 

 

それを知ろうとすることは、もしかするとメンバーを傷つけることになるのではないか?

 

前を向こうとしているメンバーを、この場に縛りつけようとする想いじゃないのか?

 

それは応援と言えるのか。

アンチに近い行為じゃないのか。

 

 

 

 

自分は教える仕事をしている。

メンバーを生徒に置き換えたとき、見えてくるものは何か。

 

生徒が「新しい道に進もうと思っている」って言い出したとして、それに対して「本当にそれで納得しているのか?私はしない。納得する理由が欲しい」などと言ってる先生がいるのか。

本人を尊重すればこそ、その背中を押すだろう。私はそうしてきた。

 

 

 

…だとすれば、これは、執着だ。

 

 

 

欅坂46」という存在への執着だ。

 

 

 

彼女たちがいつ、どういう形で改名の話を聞いたかはわからない。

そこからどれくらいの時間が経ったのかもわからない。

その間に、私たちに見せることなく、自分の中で葛藤し、整理し、そして欅坂のマインドを受け継いで新しい道を行くと決意した上であの発表を迎えたはず。

 

であるならば。

 

せっかく整理した気持ちを、私たちが引き戻すような真似をするのが本当に正しいと言えるのか。

 

執着は、メリットを生まない。

 

忘れないことは大切。

本当に大切にしなければいけないものを、忘れることなどできるはずがない。

でもそれは執着とは違う。

 

執着とは依存なのだ。

 

依存になってはいけないんだ。

 

だから、私は前を向くことにする。

彼女たちが前を向いていると言っているのに、そんな彼女たちとこれからも一緒に、と言っているのに、私が立ち止まっているわけにはいかない。それは彼女たちに失礼だ。

 

繰り返すけど、欅坂という名前は消えるわけはない。

欅坂が存在しなかった世界線へ行こうと言ってるんじゃないんだよ。

 

だから一つだけお願いしたいことがあるとしたら…

欅坂の卒業生が、欅坂について触れるのがまるでいけないことのような風潮があったりしたけど、あれと同じように、改名したグループが欅坂のことについて触れるのを憚れる、という空気だけは作ってほしくない。

それでは発展的解消にならない。前向きなお別れとは言わない。

わざと触れないようにする、というのも意識しすぎから来るもの。だとすれば、それも「執着」だ。

 

気軽に欅坂の話ができる空気が欲しいんだよな。

 

絶対封印!欅坂のけの字も出すな!という空気だけは本当に勘弁してもらいたい。

 

あとは、欅坂を越える大きなグループにする、というメンバーの気持ちがあるなら、全く心配はない。

 

 

 

 

とはいえ。

欅坂をずっと推してきた人たちに、感情の差異があるのは仕方のないことで。

それはメンバーも言ってくれている。

 

だから私はやはり「欅坂46」というグループと、欅坂46メンバーを切り離して考える以外ないと思っている。

グループが好きで、グループのコンセプトや世界観が好きで、グループを推している人にとっては、今回の改名でどういう名前になろうと欅坂という名前そのものはなくなってしまうから、それでもう推せないというのならそれは仕方がない。

メンバーを推している人にとっては、それこそ極端な話、何坂46になろうが、KYZ48になろうが😅、あるいは坂でも48でもない全く違ったグループ名になろうが…

 

そこにメンバーがいる限り何の関係もない。

 

今まで思いもしなかった、グループとメンバーを切り離すという考え方。

これをしなければいけない時期に来てるんだな…と思ったりする。

 

 

 

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まぁそうは言ってもさ。

時には欅坂の時代を思い出して語りたくなることだって出てくると思うんだよ。

そしてそのときは必ず…

 

あの伝説のグループをずっとずっと、最初から自分は推してきたんだということを誇りにしたい。

 

誰が何と言おうと、あの欅坂の世界で、あの歌詞で、あの「僕」の存在が寄り添ってくれたおかげで

救われた人はたくさんいる。

それだけでも、欅坂46というグループの存在意義というものは、十分すぎるくらいあったのだ。

あれだけの人に愛されて、スタッフの皆さんにも最高のものを作ろうと協力してもらえて。

そしてあれだけのファンがいて。

 

彼女たちに魅力がなければ誰がそんなことをするんだよ。

 

周囲の愛情に支えられて、その愛情に謙虚に感謝しながらここまでやって来た。

私はそのことを忘れていないし、それはこれからもずっと続いていく。

 

 

 

 

 

夜、晴れた空を見ていてね。

初めてかな…たぶん。

涙が何故か止まらなくなった。

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空は世界中とつながっている。

自分と同じ月を、雲を

大切な人が一緒に眺めてくれてたらいいな…と思うことはある。

 

だけどこの日は違って。

せっかくなら、この空が時空も越えられたらいいのにって。

 

この空の先の先の先に

まだ右も左もわかっていない、いつかの彼女たちが懸命にパフォーマンスしてた場所があって

そこへ繋がっていたらいいのになって。

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そう考えたら、涙が止まらなくなった。

 

でももしそれが本当に可能なんだったら

この先彼女たちが進化した存在となって

「欅坂の子たちだよね?スゴいね、あの時よりもっとスゴくなったね!」

って言われる未来とも繋がることができるよね。

 

この空を追いかけながら

私は進んで行かなければならないんだろうな。

 

それもいいじゃん。

今まで本気になったことは数々あったけど、度合いが違う。

ここまで本気にさせてくれた存在は、少なくとも私にとっては間違いなく「本物」だ。

 

 

 

人生の中で「本物」と出会えたことは、私の一生の宝物だ。

 

 

 

 

 

 

 

…さぁ、行くか。

 

まだまだ、旅はこれからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

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