櫻坂日向坂の上り方〜川島雅隆的編集後記

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平手友梨奈が生きる「今」ー『NYLON JAPAN』『GQ JAPAN』インタビュー 2019年8月30日付

平手友梨奈をインタビューする。

今までいくつかそのインタビューを読んできたけれど、彼女ほどインタビュアーのスキルが試されるアーティストっているんでしょうか。

本当に彼女への質問は、何がその場にふさわしいか見つけにくい。

でもそれはそのインタビュアーが悪いわけでもないし、もちろん平手が悪いわけではありません。むしろ彼女はその時々の質問に真摯に答えようとしています。

いつも思うんですが、例えば質問するときに、インタビュアーの側に想定している答えというのはおそらくあると思うんです。でも、反応を見る限り、その想定を超えた答えを出してくる。よほど平手のことをわかっていないと、面食らっているようにも見えるんですね。

でも、繰り返し言いますが、それは誰が悪いわけでもない。

敢えて言うなら、それが平手友梨奈の生きている「今」の感覚であり、それをそのまま受け止めるのがベター。

今回の2誌のインタビュー、自分に正直に言葉を探して発する平手友梨奈と、それに戸惑うインタビュアー。両誌ともにそれが言えるような気がしました。

 

ー『NYLON JAPAN』10月号ー

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平手友梨奈、笑顔になる秋

選ばれし才能を持ったアイドル、平手友梨奈

ちょっとした言動がニュースになったりそれぞれの胸のなかに

彼女のイメージがあったかもしれないけれど、今はゼロにしてみない?

だって、ここにファッションを楽しむ平手友梨奈がいるのだから。

不器用ながらもまっすぐに生き、自分というものがぶれない彼女。

それこそNYLONが忘れちゃいけないマインド。

この秋、やっと平手友梨奈に出会えた。

 

この物語は秋スタイルを身に着けて平手友梨奈が笑顔になった、

嘘のような本当のストーリー。

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欅坂46のデビューシングル『サイレントマジョリティー』。そのセンターポジションに立ったのは14歳の女の子。最年少メンバーの平手友梨奈さんだった。以来、ステージの真ん中で圧倒的な存在感とカリスマ性を放ち、年齢、性別、国境さえも超えボーダレスに多くの人を虜に。デビューから約4年という時間を駆け抜けて辿りついた、平手友梨奈の現在地、18歳の素顔。彼女の“今”を探るインタビュー。

 

ーまず、今日の撮影の感想から聞いてもいいですか?

楽しかったです。毎回、雑誌の撮影はそうなのですが、1着、1着がとても新鮮で。男の子みたいで中性的なチェックのジャケットスタイルも、白のミニスカートも……普段、自分では選ばないと思う服なので。その「意外」が楽しかった。また、今日は普段からよく一緒にお仕事をするスタッフさん達に囲まれていたので、信頼して、リラックスして、カメラの前に立つことができたと思います。

 

ーカメラの前に立つ平手さんを見ていて、印象的だったのが表情です。身に着ける洋服によって大人っぽく見えたり、かと思えば、ベビーフェイスに見えたり……。楽曲にグッと入り込みその世界観を表現。楽曲ごとにその表情を変える“憑依型”と評される平手さんですが、洋服が持つ世界観もまた自分を切り替えるスイッチになると感じていますか?

確かに、洋服やメイクでテンションは変わります。自分では意識していないのでよくわからないのですが、気づかないうちに、スイッチが入っていたのかもしれません。

 

ー今日撮った写真のなかには“笑顔”の平手さんも。クールで凛としたイメージが強いせいか、普段はあまり見ることがない表情のような気がするのですが。

そうかもしれませんね。でも私……笑いますよ(笑)。普通に面白いことがあれば笑うし。今日も撮影中、何度も笑いました。そのなかの1回は、スタッフさんとの談笑中に膝から崩れ落ちるように大爆笑して、お腹痛かったです(笑)。

笑いますよ、平手さんは😅

なんだったら、かなりゲラなほうでしょう。

…といつもながら私たちとしては言いたくなる内容ですが、ふと考えてみると、平手友梨奈のイメージ戦略、もっと言えばそれは欅坂46のイメージ戦略にも直結するのかもしれませんが、「笑わない」というコンセプトを作ったとしたら、それを一身に、そして忠実に守っているのが平手のような気もします。最近はなくなりましたが、一時はテレビでたまに笑うシーンが抜かれたりすると、一瞬で真顔に戻っていたことがありました。正直言うと、かなり違和感をもって見ていたんですが、イメージ戦略を忠実に守っていた、とすればかなり納得はできます。

でもそれは、彼女にとって無理のある動きに決まっています。

なにせ、実はよく笑う人なんだから😅

「クールで凛としたイメージ」というと聞こえはいいですが、世間的に平手友梨奈に、ぶっちゃけて言うと「可愛げがない」と思われているのではないかと危惧しています。クールな表情が決まるだけに、なおさらそういう捉え方をする人がいるんじゃないかと。

もっと笑わせてあげてほしい。

 

ー平手さんを“笑顔”にするもの、教えてください。

えー、なんだろう。たくさんあるんだけどな。たとえば、身近なスタッフさんもそうです。私、人見知りなので、関わる回数が多ければ多いほど、どんどん緊張がほぐれていくんです。話しているだけで、楽しいし、笑える。あと、普段からMVや映像を観るのが好きです。私、夜はなかなか眠れないタイプなんですけど……。

 

ー「秋元康さんと同じくらい寝ないらしい」と、噂には聞いています(笑)。

はい、そうなんです(笑)。その眠れない時間を使って、スマホで動画やMVを探したり見たりする時間も楽しくて。眠れない時間を使って見つけたそれについていろんな方々と「あれ良かったよね」「面白かったよね」と話す時間も好きなんです。

 

ー笑顔になる楽しい時間、たくさんあるんですね。

うん。日常生活のなかで「今日はいい日だな」と思うことも、あります。例えば、LINEを送った瞬間に既読になって、すぐに話したいことを話し合えた時とか。会いたかった人に会えた日もすごくうれしい……。可愛い物に癒されて笑顔になることも。そのひとつが、最近のお気に入りの“カワウソのぬいぐるみポーチ”。なかには、リップや目薬、よく使うものが入っていて、今日も撮影現場に持ってきたんですけど、あっという間に人気者に。どこに連れて行ってもみんなに可愛がられるので、ちょっと嫉妬しています。

 

ーファッションも“笑顔”を届けてくれますか? 衣装姿を目にすることがほとんどなだけに、平手さんが普段、どんな私服を着ているのかとても気になります。

撮影でも襟付きの洋服を着ることが多いせいか、気づけば私自身も襟付きの服が好きになっていて。今日も襟付きのトップスに膝丈のスカートを合わせてきました。

 

ー今日の撮影では秋冬の洋服をたくさん着ていただきましたが、平手さんの秋冬ファッションの気分は?

私自身の今の気分はというと……。最近、レッスンが多く、Tシャツとジャージばかり着ているので、秋冬のことは、今はまだよくわかりません(笑)。

NYLONさんのほうはいつのインタビューかわかりませんので、このレッスンというのが何のレッスンなのかはっきりしませんが、可能性としては全ツの可能性が高いかなと。腕の怪我の時系列がよくわかりませんが。。

ただ他にももちろんレッスンの可能性はあって、それこそいろんな想像をしてしまうんですがそれはやめときましょうか笑

 

ーははははは‼︎(笑)平手さんの素顔が知りたくて、笑顔をキーワードに質問をぶつけてみたのですが。なかなか、プライベートが見えてこない(笑)。

ふふっ。「プライベートが見えない」はよく言われる言葉です。でも、普通ですよ、普通。1人で買い物に出かけることもありますし、普通の女子高生と同じように流行っているドリンクを飲みに行くことも。ただ、違うのは……グループやメンバーのことを考えている時間が多いところなのかもしれない。無意識に考えていたり、周りを見ていたり……。そうそう、私、こないだ“占い師”って言われたんですよ。

 

ーえっ、占い師⁉︎

“占い師”じゃなくて“預言者”だったかな。その人の話し方、目の使い方、まばたき、手の仕草……そういうのを見ていると「今、こんなこと考えているんだろうな」とか「こう感じているんだろうな」とか見えてくる。それが、よく当たっているらしくて。

 

ー無意識に集中して相手を観察してしまう、相手が思っていることや考えていることがわかってしまう、それはそれでしんどくないですか?

そうですね。たまに、しんどいです。でも、それがプラスになることもあるので。良くも、悪くも、です。

 

ー仕事から離れた場所でも、常にグループやメンバーのことを考えている……プライベートが見えないのは、プライベートな時間が少ないからなのかもしれませんね。

そうなのかな。でも、1人の時間も楽しめていますよ。音楽を聴いたり、映画を観たり。映画には特に好きなジャンルは存在しなくて。アカデミー受賞作品の『グリーンブック』をはじめ、話題になっているもの、面白そうなもの、ノンジャンルで楽しんでいます。

 

ーそれが、欅坂46のパフォーマンスや作品づくりへのアイデアにつながることもあるのですか?

あります。うん、全然あります。

 

ー結局、1人の時間の楽しみも仕事につながっていますね。

あっ、本当だ(笑)。

 

ー平手さんの頭も心もその大半を欅坂46が占めている。それがヒシヒシと伝わってきます。でも、疲れてしまうこと、ありませんか?

うん、あります。でも、それはもう「しょうがないな」って思ってます。どんどん蓄積していて、息詰まる瞬間もあるんですけど。それをどうにかする方法は……まだ見つからない。見つけたら、少し何かが変わるのかもしれないけど……難しいです。

グループやメンバーのことばかり考える。

平手友梨奈のインタビューにはいつもこのくだりが登場します。

そして、人のことをよく観察している。

これは確かに無意識だとは思うんですが、でもその行動の源泉には「メンバーのことグループのことを常に考えている」というのがあるはず。

結果として人の考えていることを当ててしまうのは、心理学にもあるんですけど、その人のことがよくわかっていないと難しいことではあります。

欅坂46のメンバーは間違いなく全てメンバー思い、グループ思いのはずです。でも平手のそれは、なんというか…群を抜いているんでしょうね。だからこそ、みんな平手について行こうとする。それはとてもよくわかる気がします。

 

ーほんの少し、プライベートな素顔が垣間見れたところで、平手さんの“18歳の現在地”について聞いていきたいと思うのですが。ちなみに、6月25日の誕生日はどのように迎えましたか?

えっと、スタッフさんが「誕生日おめでとう」とケーキを出してくれて。そのあと、みんなでゲームをしました。

 

ー18歳のイメージは?

え、なんだろう……車の免許が取れる?

 

ー免許を取る予定は?

今はまだないけど、いつか取りたいです(すると、周りのスタッフから「怖い〜!」という声が)。え、なんで? 怖い? 自信あるんだけどな。

 

ーその願いが叶ったら、誰を乗せてどんな場所をドライブしたいですか?

えっ、ずいぶんロマンティックな質問ですね(笑)。車のなかで過ごす時間は今も好きで。移動中は音楽を聴いていることが多いのですが。同じように、自分の時間を楽しみたいかも。誰かを乗せるより、1人でどこかに行く、その可能性が高いと思います。

 

ー18歳は高校を卒業する年齢でもあり、人生の節目のひとつに数える人も多いと思います。平手さんは、特別な何かを感じましたか?

いや、ないです。特になにも感じてないです。正直「18歳になった」という実感もまだなくて。どちらかといえば、14歳で止まっている感覚。周りから見たら何か変わっているのかもしれないけど、自分ではよくわからなくて。

 

ー「14歳のまま」とは?

例えば……イタズラが好きだったり?

 

ー今日も撮影中、女性スタッフのお尻をいきなりポンと叩いて驚かせていましたね(笑)。

あ、あれはイタズラのうちに入らないです。今も昔も、人を驚かせたり、喜ばすのが好きで。スタッフさんの誕生日に2mの熊のぬいぐるみをプレゼントしたことがあるんです。渡した時は圧縮されていて、開封した瞬間、モコモコ〜ッと巨大化。その時のスタッフさんのリアクションがすごく良くて。その瞬間を目撃できたのはすごくうれしかった(笑)。そういうの、考えるのが好きなんです。

 

ーちなみに「自分では変わったという感覚がない」とおっしゃってましたが、平手さんの“変わらないところ”が知りたいです。

え、なんだろう。うーん、自分じゃよくわからないな。周りから見てどうですか、私?(周りのスタッフに聞くと「嘘をつかないのは、ずっと変わらないよね」という言葉が)あ、そうかも、嘘はつかない、というか、つけない。全部、正直になっちゃう。意識しているわけじゃないんだけど……なんか、正直になっちゃう(笑)。そういう性格的なこともそうだし、うん、やっぱり変わらないことが多い気がするな。

嘘は、つかない。つけない。

私なんかもよく感じるんですが、大人になればなるほど「言葉」を知っていきます。言葉を知れば知るほど、自分のそのときの感情を言い表せられる語彙が増えていく、ということでもあります。ただ、それならば的確にそのときそのときの気持ちが言葉にできているのか、と言われると首を捻らざるを得ない。

だとすれば、それは「嘘をついた」とまでは言わないにしても、少なくとも「正確ではない」ことを言っていることになります。

これが平気になってしまうのが、ある意味薄汚れた大人、なのかもしれないなと。

だから、平手友梨奈にはそんな大人にだけは絶対になってほしくないなと思ったりします。

 

ー先のことを考えない、考えることができない。1日、1日を終えるだけで精一杯なのも?

あ、はい。今もそうです。目の前の「1日」「1回」が全て。いつも「これが最後になってもいい」くらいの気持ちで挑んでいます。

 

欅坂46のセンターポジションに「抵抗がある」と感じるのも?

うん、今もずっと感じています。

「これが最後になってもいい」

この言葉を平手から聞いたのは、たぶん初めてだと思います。

ただ、これは仕事に対する私の流儀でもあります。

その日で突然解雇を言い渡されたとしても、後悔のない授業をしておきたい。

それはいつも考えていることです。

するとそこには、明日とか明後日とか、一年後とか十年後などという概念はありません。まさに「今」しかない。

私の仕事の場合、それは正しいとは言えないかもしれません。でも、それは自分のずっと貫いてきたやり方として守りたい部分ではあります。

…という考え方で、まさか平手友梨奈とシンクロするとは思ってもいませんでした笑

 

ーでも、きっとなにかが変わっているはずです。ちょっと考えてみませんか?

えー、なんだろう……身長が伸びた?(笑)多分、5cmくらい伸びました。今もまだ、伸びているかも。あとは……あっ、アイスティーがガムシロップ1個で飲めるようになりました‼︎  前は2個入れていたんだけど、今は1個。そこは大人になったかもしれない(笑)。それがうれしくて秋元さんにLINEしたら「笑笑」って、「まだブラックコーヒーは飲めないじゃん」って返信が。ミルクを入れなくてもコーヒーが飲める大人に、いつかなりたいです。

 

ー自分がどういう人なのか、NYLON読者に自己紹介するとしたら、平手さんはどんな言葉を選ぶのでしょうか?

えっ、難しい。イメージ的にはやっぱり……「気難しい子」なのかな?

 

ーステージやMVで放つ圧倒的な存在感や表現力。さらには、コンサートをはじめ作品づくりのアイデアを自ら出し、グループを引っ張っている……。平手さんに対してアーティスティックなイメージを抱いている人は多いと思います。

あ、でも、そこは気難しくなくて。自分の意見を押し通したりせず、「全部!」「自分」ではなく、周りの意見を聞いて決めていくことのほうが多いんです。自分1人ではなく、周りの人とセッションしながら、「私はこう思うんですけど、どう思いますか?」のひと言からいつも始まるんです。

 

ー確かに、今回もカメラマンさんと話し合うところから撮影はスタートしましたね。

うん、どういう感じで撮るのか、どんなテンションでカメラの前に立ったらいいのか……。今日のカメラマンさんは良く知っている方なので、「決めつけないほうが、平手ちゃんらしくていい。気張らないでいいよ」と言ってくださったりして……。自分の自己紹介って難しいですね。自分のことがいちばんわからない。全然、見えてこない。

「イメージ的には、気難しい子」。

自分でこういうふうに見られているとわかっていること。

そうですね。私としては少々衝撃でした。

平手が自然体で、毎回自分の「今」を表現しているのだとしたら、そんな自分を「気難しいと思われている」と言うのは違和感があります。個人的には。

ということは…やはりそういう平手友梨奈を演じているのかもしれない。そう感じました。

ただそれが、彼女にとって幸なのか否かはわかりませんが…。

そして、他人の意見をしっかり尊重する姿勢。

おそらく、これも世間一般が平手に対して抱いているイメージで誤解している部分だと思います。

 

ーじゃあ、こちらから質問させていただきます。平手さんは、明るい人ですか、暗い人ですか?

ええっ、どうだろう……。明るい時もあるし、暗い時もあるし、どっちもある。

 

ー怒りっぽいですか、寛容ですか?

怒ることは、滅多にないかな。え、どうですか?(スタッフに聞くと「どちらかといえば自分のことよりもメンバーやグループのことを考えている時間のほうが多い。心は広いほうじゃないか」という声が。)心はそんなに狭くはない、みたいです(笑)。

 

ー優しいですか、優しくないですか?

えーっ、自分では「優しい」とは言えないです。

 

ー泣き虫ですか、泣き虫じゃないですか?

これも「どっちも」です。ふとした瞬間に涙が溢れることもあるし、そうじゃない時もあるし。その境界線は自分ではよくわからないです。うーん、この質問、難しいです!

 

ー困らせてしまいましたね。すみません(笑)。ちなみに「自分のことがわからない」ということは、「まだ気づいてない、出会っていない自分がいる」ということ。最近「自分にこんな一面があったんだ」という新たな気づきや驚きはありましたか?

なんだろう……あ、ありました。アイスバス、頑張れる。

 

ーえ、アイスバス?

あの、コンサート後に氷水にザブンと浸かるんです。私、体を何カ所か少し痛めていて。それをケアするために、トレーナーさんが「アイスバスに入ろう」と。氷水に浸かるなんて「絶対に無理!」と思ったんですけど。頑張って、20分浸かりました。意外とアイスバス大丈夫、結構我慢強い。それが最近出会った、新しい自分かな(笑)。

 

ーどんな質問を投げかけても適当に流さない。真っ直ぐ受け止め考えながら、自分の言葉で語ってくれる。わからない時は「わからない」、答えが見つからない時は「見つからない」。正直で嘘のない姿が印象的でした。同時に、18歳の女の子らしいお茶目な素顔も。撮影同様に、インタビューでも、平手さんのいろんな一面に触れることができたような気がします。そして、強く感じたのが「平手友梨奈はまだまだ進化の途中」ということ。それだけに、平手さんが「今、どんな時期にいると感じているのか?」その答えが気になります。

今こそ、新しいステップに進まなくちゃいけないなって。そう思っています。今が頑張り時というか。「ここで止まってちゃいけないな」って。新しい自分をもっと見せていけたら……今はそう思っています。

 

ーちなみに、今、夢はありますか?

ないです。今も昔もずっと、夢や目標みたいなものがなくて……。それをいうと「何がモチベーションになっているのか?」ってよく聞かれるんですけど。新しいことをやるのが好きで。やってみたいこと、挑戦したいこと、目の前にあるひとつひとつが今につながっている感じ。そして、これからにつながっていく感じです。

今どんな時期にいると感じているのか?と問われて、新しいステップに進まなくちゃいけない、と答える平手友梨奈

一方で、夢はあるかと聞かれて「ない」と答える平手友梨奈

新しいステップに進まなくちゃいけないと感じているのに、夢はない。

この矛盾感が、もうまさに平手友梨奈なわけです。

これを私たちが聞いたら、矛盾以外の何物でもないでしょう。少なくとも私にとってはそうです。

でもそれを本人がそう捉えていないところが、もう本当に危うさを感じさせる。

そして、たまらなく惹きつけてくれるんです。

まさに目の前にあるものに挑戦し続けていくことが、いや、もしかしたらそれだけが平手の目指すべきことなのかもしれません。

 

ーNYLON読者には個性を大事にしながら、それぞれが夢を持ち、好きなことを追いかけている人が多いのですが。

夢があるのはすごくいいことだと思います。私にはそれがないし、自分でもこれが正解だとは思ってないし……。

 

ーでも、なかには「夢が見つからない」という人も。夢を追いかけている仲間のなかで「自分には目標がない」と苦しんでいる人もいると思うんです。

うん、わかる。すごく、わかる。

 

ーそういう人たちにとって、平手さんの「夢がない」というその言葉はある意味エールになるんじゃないかなって。

そうだったら、うれしいです。自分も夢を持っていないし、ただひたすら、毎日を生きているって感じなんですけど……今、ここにいるので。夢があるのはいいことだけど、かといって、それがないのは悪いことではないというか。周りからの圧とかいろいろあるかもしれないけど、自分らしく進んでほしい。うん、それは伝えたいです。

「夢があるのはいいことだけど、ないのは悪いことではない」

「自分らしく進めばいい」

私もそう生徒に伝えていきたいと思います👍

 

ー『GQ JAPAN』10月号ー

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  平手友梨奈欅坂46)のいる場所だけが「秋」だった。折しも梅雨のただ中、湿気を帯びた湾岸のロケ地には、蚊がわんわん飛んでいる。しかし、彼女の周囲だけは季節が違うーそんな毅然とした佇まいに目を奪われた。

  普段、服は「直感」で選ぶという。これと決めたスタイルがあるわけではない。マネジャーに「似合いそうなもの」をおまかせで買ってきてもらうこともある。2年前に髪をショートにしてからは、メンズしか買わなくなった。インタビュー時の私服も、ジャケット、パンツ、ローファーの全てがメンズと徹底している。しかし「メンズしか買わないと決めているわけじゃないんです」と言う。

  もはやシグネチャーとなったショートヘアに対しても「似合っているとは、あまり思わない。長いのがいやだというわけでもないし。だから、また伸ばすこともあると思います」。

  おそらく「これと決めない」ことが、彼女にとっての唯一の決まりごとなのだろうなと思う。

 

何気ないものに目を留める

  こんな発言も印象的だった。同じ10代のパフォーマーとして、歌舞伎の八代目市川染五郎とはお互いに刺激を与え合う関係だ(染五郎も平手ファンを公言している)。染五郎の舞台も何度か観劇したことがあるというが、「歌舞伎のどんなところにおもしろさを感じたか?」と尋ねると、「演出とかが、あんまり(型に)とらわれすぎていない感じがすごく好き」という答えが返ってきた。伝統芸能としてのイメージが強い歌舞伎をもってして、その「ルールブレイク」な部分に注目するのは、やはり彼女らしい。

  表現のインスピレーションを得るソースも、その時々で変わる。映画に行くとか、展覧会に行くとか、アクティビティを固定するのは彼女の流儀ではない。気ままに散歩に出て「何気ないものに目を留めるのが好き」だという。

  先日、雑誌の撮影で瀬戸内海の直島を訪れた。言わずと知れたアートの島だ。特に心に残った作品や風習はあったかと尋ねると、少し考えて「きらいなものがなかったです」と答えた。逆に、彼女の「きらいなもの」とは何なのか?

  「集合体、かな?」

  一瞬、グループ活動のことを言っているのだろうかとドキリとしたが、アートや絵画で言うところの「集合体」のことだったようだ。「ぶつぶつした感じ」が苦手らしい。

  苦手といえば、正直なところ、こうしたインタビューであれこれ質問されるのも苦手なのでは?

  「インタビューはそんなに得意じゃないです。自分で自分のことを話すのが得意じゃなくて

  とはいえ、彼女と話していると、そこには必ずしも「言葉」は必要ないと感じる。

  プロデューサーの秋元康氏との関係を尋ねると、「おもしろい。話が合う」とにっこり。一体、何を話しているのか?

  「天気の話とか……学校の話とか……ふつうの世間話です(笑)」

  一方で、大人のクリエイターたちに交じって自分のアイデアを出したり、誰かのアイデアに学んだりという機会にも、積極的に参加しているという。

  「『何かをつくりたい』という気持ちは、強くあります

  そのモチベーションはどこから来ているのだろうか?

  「うーん……モチベーションがどこから来るのかとか、自分であまり考えたことがないんです

  では、モチベーションがわかないときは、どうやって盛り上げる?

  「『盛り上げる』という発想がないんです。盛り上がったら盛り上がる、盛り上がらなかったら盛り上がらない。それだけなんです

  この8月、芸能生活も4年目に突入した。今後、やってみたいことは?と尋ねたところ「特にないです」とつれない返事。そもそも、遠い先のことを考える習慣がないのだという。一番先で、いつのことを考えている?

  「……明日。というか、今日の何時間後とか、今日の終わりまでしか考えてないです。『今日はこれから何が起こるのかなあ』とか」

  大きなイベントが翌日に控えているときも、今日のことしか考えない?

  「緊張はしますけど、大体リハーサルをやっていることが多いので、リハーサルに集中しているかな」

  いつだって「今を生きる」彼女は、これから20代になって、われわれに何を見せてくれるのだろうか。本人が「明日」にまでしか興味がなくとも、その先が気になって仕方ないのである。

 

これを読んでも思うんですが、平手友梨奈が大人を嫌いだった時期があったとしたら(今はどうかわかりませんが)、実に「大人というのは同じことばかり聞く」と思っているところにも原因があったのかもしれません笑

いえ、これもGQさんが悪いと言っているわけではありません。念のため。

たぶん、誰が聞いても同じような質問になると思うんですよ。

『NYLON JAPAN』と『GQ JAPAN』、全く異なる出版社から同時期に発売された雑誌で、平手友梨奈というコンテンツを取り上げた結果、まさに繋がってるのかと思えるほどの内容になっているわけで笑

「何かをつくりたいという気持ちは強くある」

そう言われれば、当然何がそうさせるのか知りたくなる。

ところが平手は

「そのモチベーションがどこから来るのかわからない。考えたこともない」

と答える。

大人は理解しようとしているんだけど、理解できなくて困る。

平手は何度同じことを説明してもわかってもらえないと嘆く。

結局こういう齟齬が、平手から大人を遠ざけていたのではないかなと。

でも、それも大人が悪い、とは私は思っていません。きっかけ、原因、モチベーション。知りたいのはよくわかります。

 

今回の2誌のインタビューも、本当に平手友梨奈の生きる「今」が垣間見えたことは確かでした。

わかったことは、平手友梨奈にブレはない、ということ。

そして、、、

 

 

 

これは私がずっと引っかかっていることでもあるんですが。

 

平手友梨奈に対する「核心」にはまだ触れられていない、ということ。

 

 

 

知りたいけれど、知りたくない。

尋ねたいけれど、尋ねてはいけない。

 

特に平手友梨奈に対しては、そういう「質問」がもっとあるはずです。

敢えてそれが何か、ということには触れずにおきますが。。

 

果たして、その「核心」に触れられることが今後あるのか。

あったとしたらそのとき、嘘のつけない平手友梨奈は何を答えるのか。

 

 

 

最も聞きたいことは、最も聞けないことである

ということです。

 

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GQ JAPAN (ジーキュージャパン) 2019年10月号

GQ JAPAN (ジーキュージャパン) 2019年10月号